笹のはなし(2)
クマ笹は、漢字で書くと『熊笹』?
いえいえ、意外かもしれませんが、クマ笹は、正確には『隈笹』と書きます。
寒い冬になって葉のふちが白くなり、
歌舞伎の隈取りのように見えることが語源とされています。
一方、「熊」の字をあてるのも、あながち間違いではありません。
野生の熊は、冬眠前、そして冬眠明けにもクマ笹をもりもり食べます。
腸内に残った食物の発酵を抑えるために、そして目覚めたときには、
汚れてしまった血液をきれいに戻すためと一説には言われています。
野生動物は自然がもたらす効用を見抜いているのかもしれませんね。
クマ笹は健康食品として注目されています。
葉緑素、アミノ酸、多糖類、リグニン(食物繊維)、
カルシウムやビタミン、カリウムなどを含んでいることから、
疲労回復、健康増進、整腸作用などの効き目が期待されており、
最近では、クマ笹のエキスや青汁、サプリメントを見かけるようになりました。
昔から自然の恩恵と共に暮らしてきた我々日本人にとってクマ笹の存在は、
生活の知恵として、日々を快適に過ごすためのヒントを与えてくれるものかもしれません。