お麸ができるまで
About "Fu"
京麸には、材料も製法も違う「なま麸」と「やき麸」があります。
今も昔ながらの製法を守り、職人が一つ一つに心を込めてその味を守っています。
一.小麦たんぱくを抽出する
麸は、その字の表わす通り、小麦粉からできています。
小麦粉に水を加えて練り、寝かせた後、
大量の水ででんぷんを洗い流します。
やがて水が濁らなくなり、
強い粘りと弾力のある塊が残ります。
これが麸の主原料小麦たんぱくです。
二.生地を引く
抽出した小麦たんぱくに、もち粉または、小麦粉を加えて、 なめらかになるまで練ります。
昔は、棒に生地を掛け引っ張っては重ね、また引っ張ってを繰り返していました。
そこからこの工程を「生地を引く」と言います。
ここより、なま麸とやき麸で工程が分かれます。
三.なま麸の手順
なま麸は、小麦たんぱくにもち粉を加えた生地をつかいます。
あわ麸やよもぎ麸は、副材料を混ぜた生地を木枠に入れ、蒸します。
蒸し上がったらすぐに冷たい水の中で冷やし、完成です。
細工麸は、竹べらなどで一つ一つ形をつくり、大きな釜で茹で、冷水で冷やします。
四.やき麸の手順
やき麸は、小麦たんぱくに小麦粉を加えた生地をつかいます。
細く棒状にした生地を、さらに手で伸ばしながら釜入れする棒麸。
一粒づつ釜に並べて焼く白玉麸やもち麸。
京麸の白くてきめの細かな麸づくりには、火加減が大切です。
釜から出した後は、一昼夜乾燥させます。