半兵衛麸のこと
半兵衛麸のこと

あんなぁよおぅききや

NO.28 ご縁【後編】

自分の子孫が良いご縁をいただけるようにしてやろうと思うたら、他人さまに、生きている間に親切に、
良いご縁をつくって残しておかなあかんのや。」
「貯金やなぁ」
「そうや、ご縁の貯金や。そんなご縁の関係がどうなるか、長生きして見届けられたら面白いけど、
先のことがわからんから良いのかもしらん。

人間自分一人の力なんてしれたもんや。
みんな他人さまの力、他人さまとのご縁で生きさせてもろてるのを忘れたらあかん。

お父さんも 『他人の為に尽くせ、他人の為に生きろ』 といつも言うているけど、
内心は自分の為になるように、心のどこかで思っているのや。
それは自分の為だけやのうて、子孫の為になるようにと思うのも、結局自分の為になって欲しい
と思っているのと同じなんや。

他人の為というけど 、『 人の為・ 偽 』 という字になるやろ。
人の為とは、偽りで本当はみんな自分の為なんや」

「そうや、ご縁は人間とのご縁だけやないのや。うちで飼うてる犬も、その犬とのご縁なんや。
その犬の子孫が、また助けてくれるかもわからんからな。
その代わり、犬をいじめたら仕返しされるかもわからん。

今この世で、この瞬間生きていることもご縁や。
地球ができて何億年も続いているのに、この人生のうちで、
50年ほどの同じ時代に生きている同士が会えるのもご縁や。
おまえが生まれた前の日に死んだ人とは、絶対に会えへんのやからな。
同じ時代を生きている人間でも、地球の向こう側の人とはなかなか会えんからなぁ。

あんなぁ よおぅききや

これから会う人、会う人、どんなご縁があるかわからん。
ご縁ができたら今この人に、何をしてあげたら良いのかを考えんとあかんのや。
人間だけやのうて、動物にもな。

また、道具や品物とのご縁を大切にすることは、その物を大事に使うことや。
物を大事にしてたら、向こうから、また良いご縁がやってくるようになるもんや。
これからおまえも大きなったらわかるわ。
色んなご縁ができてきて、いろんな人と知り合うご縁が面白いぇ。
ご縁を大事にしいや。」


合掌